「男の娘」としてムーブメントを巻き起こすなど、文化として定着しつつある女装の世界。
そこで生まれたコミュ二ティでは、自然とオリジナルの用語が使われるようになります。

ここでは女装の世界で使われている「業界用語」を紹介していきます!

パス

女装子の間で使用されるパス(pass)の意味は、女装の世界において男性であることがバレていないことを指します。
パスの本来の意味である“通過すること”、“試験や審査などに合格すること”からきています。

バレないほどの女装にはレベルの高い技術が必要になりますよね。 そのレベルが高い場合には「パス度が高い」と言い、褒め言葉になります。

パス度のレベルが一定の基準値をはるかに上回り、どこから見ても女性にしか見えない状態を「完パス」と言い、最上級の誉め言葉です。

リード

女装していることが見破られることを「リードされる」と表現します。
リードの「読む」や「読み取る」が語源です。

パス度が高いこととは逆の意味で使われますよ。

「リードされる」ことが少なくなることを目標に、女装メイクを上達していきたいですね!

A面/B面

A面/B面とは女装をする男性が女装時と女装していない男性時の使い分けを表す言葉として使用されています。

Afterの頭文字「A」を取ったA面は女装後を。
Beforeの「B」を取ったB面は女装前を表しているそう。

一般的に使われるA面/B面は、アナログレコードやカセットテープなどに使用される用語で表/裏の意味ですよね。
CDの時代を経て配信がメインとなりつつある現代では、A面/B面と言われてもピンとこない世代も多いかもしれません・・・笑

純女/純男

女装の業界では「女装する人」を表す言葉があるように「女装をしない人」を表す言葉も存在します。

それが「純女/純男」です。「純女」が表すのは異性装をしていない女性、「純男」が表すのは異性装をしていない男性のこと。

読み方が少し難しく、純女=じゅんめ純男=すみおと読みます。

性別の多様性を説明するのに便利な言葉ではありますが、様々な理由からあまりこの言葉を使いたくない人もいるようです。

  • 差別されているようで嫌
  • 「純粋」の「純」が使われているので、異性装をする人を「純粋じゃない」と決めつけているように聞こえるという理由から。

そういった意見を持つ方々には※シスジェンダーという言葉で表現されることもあるようです。

※シスジェンダー・・・性別の移行をしていない、もしくはする必要のない人を指す。

オートガイネフィリア

オートガイネフィリアとは日本語に表すと「自己女性愛好」という意味です。

オート=「自己」・ガイネ=「女性」・フィリア=「愛」
と表し、ざっくりと定義すると

「女性の姿をした自分自身に性的興奮を覚える」という意味です。

字面だけではなかなか意味を想像するのが難しいですよね。
それもそのはず。オートガイネフィリア(AGとも呼称される)は医学用語であるとともに、言語としてはギリシャ語です。

これまで紹介してきた用語は、業界の中で誰かがいつの間にか言い始めたいわゆるスラング的な言葉ですが、
女装用語にはこの「オートガイネフィリア」ように学術的なものも存在します。

オートガイネフィリアには個人差が大きく、定義があまりないことから一般的な用語としてはまだまだ認識が薄いのが現状です。

ですが、そのような嗜好が女装をする動機である人たちがいるのもまた事実でしょう。

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